???〜19〜

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 ナオキ「うわっと!」
SWに守られていたナオキだが
本能的に感じたのか、知っていたのか、急いでその場から距離をとった
すると
 DOP『ガァアアア――――!!!!』
 サクッ
そんなあっけない音すらしそうなくらい、あっさりとSWが断ち切られた
 ゾク「おいおい・・・」
 アラタ「ムチャクチャよ・・・何なのあれ!?」
その風圧だけで肌がチリチリとするくらいの斬撃
しかもその速さがまた尋常ではなかった
SWを斬った勢いをそのままに、DOPはもう一歩踏み込んで切り上げる
ナオキはそれを盾で防ごうとしたが、その盾ごと腕を切られた
・・・いや、そう見えただけで、咄嗟に盾から腕を抜いていたようだ
残った剣で受けても同じように剣ごと叩き斬られるだろう
そう考えたゾクとリンが同時に
 『イムポシティオマヌス!』
武器の切れ味と強度を上げる術式を放った
 ナオキ「はは、ありがとう」
乾いた笑いを浮かべるナオキ、その額には大粒の汗が見える
恐らくこの状態の武器でも二、三度の攻撃を受けられれば御の字といったところか
かと言ってその猛攻をかわし続ける自信はナオキにはない
今のところDOPはさっき真っ二つにした盾を執拗に破壊している
もはやボスとしての威厳はなく、ただの破壊者である
あれに飽きればまた襲い掛かってくるはずだ
次の瞬間、ナオキは覚悟を決めた
 炎手「ナオ君!」
 ナオキ「来るな!」
一緒に前に出て戦おうとする炎手を制し、ナオキが気炎を上げた

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???〜18〜

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最初に準備を終えたのはDOPだった
 DOP『ヴォオオオオ―――!!!』
スクリームとは違うが、相変わらず聞き取れない奇声を上げるDOP
それと同時にDOPの周りに取り巻きが召喚され、そのまますぐに後衛に向かって走り出した
 ナオキ『させるか!』
しかしナオキが素早くブロボックで注意を引き付ける
そこにようやく
 リン『リザレクション!』
 アラタ『マグニフィカート!』
二人の回復術式が順に発動した
 炎手「ん?う〜ん・・・」
気絶から目覚めたばかりの炎手とペコペコは状況確認ができていない
しかし二人のプリーストはすぐに数で押され気味のナオキの支援に回ったため
炎手に指示を出す余裕まではなかった
 炎手「え、何々?すごいことになってる・・・って、あれ私!?」
まだ混乱している炎手を横目にゾクの術式が展開される
 ゾク『マグヌスエクソシズム!』
それはDOPを中心に発動し、まずは取り巻きを吹き飛ばす・・・はずだったが
 DOP『ガァアアアア―――!!!』
DOPが叫ぶと周りにいた取り巻きが急に散り散りになる
 ナオキ「・・・え?」
MEをよけるように動き出した取り巻きは、今度こそゾクを目掛けて突撃する
 ゾク「くそっ」
 ナオキ「炎、援護に向かって!早く!」
 リン『ファビオラ、任せたわよ!』
 炎手「わ、わかった!」
IAを受けたペコペコに急いで跨り、ようやく炎手が動いた

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???〜17〜

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 ゾク「ぐぉ!」
 リン「きゃあ!」
ゾクとリンが耳を塞いでしゃがみこんだ
スクリーム
DOPの口から放たれた恐るべき発狂音は
聞いた全ての人間の脳を揺さぶり、一瞬で思考能力を奪う
耐久力に優れたナオキとアラタもさすがに耳に手を当てた
しかし頭を振ってすぐに意識を取り戻す
 ナオキ「アラタちゃん、二人の援助をお願い、時間は稼ぐから!」
ナオキが急いでDOPと後衛の間に立ち塞がり叫ぶ
 アラタ「わかりました!」
スクリームを浴びた人間は放っておくとそのまま気絶してしまう
グワングワンと頭の中で響き続けるその発狂音は、プリーストの術式でないと取り除けない
 アラタ『リカバリー!』
アラタの術式でようやくゾクとリンは頭を振りながら立ち上がる
 リン「あ、ありがとう」
 ゾク「くっそ・・・効いた〜」
ナオキを見ると大量の馬の突進をかわしながら、何とかDOPの攻撃を凌いでいる
 ゾク「とにかく取り巻きの馬が邪魔だな」
さきほどのスクリームで構成しかけたMEは霧散してしまった
ゾクは再度MEの術式構成を始める
 ゾク「(速さ重視で・・・!)」
その間にリンのSWとアラタのヒールでナオキを援護する
物理攻撃には絶対の防御性能を誇るはずのSWだが
DOPの猛攻撃の前では数発で破壊されてしまう
少しずつ傷ついていくナオキの体をアラタのヒールで癒していく
程なくして
 ゾク『頼むぞ』
ほとんど最速で組み上げたゾクのMEが発動した

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???〜16〜

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 アラタ「ではDOP探しに行きますね」
 ナオキ「あ、さっきの話、どうかな?」
 アラタ「え?」
 ナオキ「ほら、ギルドに入るって話」
 アラタ「あ、えっと・・・」
アラタはゾクを伺ったが
 ゾク「決めるのはお前さんだ」
長旅目的だったはずのゾクはあっさりそう言った
 アラタ「いいの?でも・・・」
確かに嬉しい申し出だったが・・・当初の目的だけは忘れないようにしたい、そうアラタは思った
 アラタ「お気持ちは嬉しいのですが、今は二人で行こうと思います」
 ナオキ「そっか」
 アラタ「はい、居心地が良すぎて本来の目的を忘れそうですから」
お世辞ではない、直感的な言葉だった
 ナオキ「わかった、でも困った時はいつでも頼ってよ・・・あ、ウィス番交換しようか」
 アラタ「あぁ、そうですね」
二人がウィスプリンクの番号を確認し合っていると
 炎手「うひゃ〜!」
大声を上げた炎手が四人の方へ向かって来ていた
 ゾク「今度は何だ・・・」
 炎手「ねぇねぇ、私がいたよ私が!」
 リン「あの娘は・・・まったく」
初めは誰も炎手の言っていることの意味がわからなかった
しかし確かに言えることは、炎手の後ろには大量の馬型悪魔がいることだ
 ゾク「どうする?手伝うか?」
 リン「いえ、休憩も挟んでますし、あれくらいなら私達だけでもどうにか・・・」
言いかけたリンが急に固まる
同時に他の三人も気がついたようだ
大量の馬の集団、その中心に確かにもう一人炎手がいた

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???〜15〜

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 「まぁ本人がいいようなので放っておいてあげてください」
 ゾク「そうするか」
 アラタ「えっと、流れが途切れちゃいましたけど・・・」
 「あ、そうですね、私はリン、紅蓮の焔所属、器用さ重視のハイプリーストです」
 ゾク「紅蓮の・・・?」
 リン「このナオキが作ったギルドです」
 アラタ「あ、ナオキさんてギルドマスターだったんですね」
 ナオキ「うん、みんなに助けられてばかりだけどね」
 アラタ「私はアラタって言います、でこっちがゾクさん」
 ゾク「よろしく」
 リン「うん、よろしくです」
 炎手「ねぇねぇ、二人は恋人同士なの?」
 アラタ「いいえ」
 ゾク「即答か」
 アラタ「今日結成したばかりの旅仲間だし」
 炎手「そうなんだ、じゃあこれからだね!」
 ナオキ「アラタちゃんは記憶喪失らしいんだ」
 リン「え、そうなんですか?」
 アラタ「はい、それで手がかりというか、今やれることがボスモンスターと何体か倒すことなんです」
 リン「よりによってそれしかないんですか?なら二人だと大変では?」
 アラタ「GDではゾクさんのMEがありますから」
 ゾク「でも言われてみればそうだな、これからのダンジョンはどうするんだ?」
 アラタ「気長に仲間を増やしていけばいいんじゃない?」
 リン「じゃあうちに入ったらいいと思うけど、ねぇナオキ?」
 ナオキ「あ、いいねいいね」
 アラタ「えっと、でも・・・」
 リン「見た目はいかついけど、人助けが趣味の男だから便利ですよ」

 ナオキ「ちょっと待った」
周りを見回しながらナオキが会話を遮った

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